ミライカケイ

LFP研究会メンバーがライフプランを軸足に綴る研究日誌(旧ブログ→http://lfp.jugem.jp/)

会津・猪苗代合宿

 石川直子です。

 約1年ぶりの更新です。そして、奥田啓介先生が旅立たれてから、早いもので1年が過ぎてゆきました。

LFP研究会の活動は、月次定例会を中心に、不肖・わたくし石川が座長をつとめる形で、ゆるやかですが、止まることなく、前に進んでおります。

10月の定例会は24・25日の二日間、奥田先生のふるさと会津・猪苗代に村上・平林・竹内・早川・石川のメンバー5人で初めての合宿をしました(というか旅です)。

下戸の私以外は、行く先々で美味い日本酒を堪能できて終始ゴキゲン。2日目は真冬のような寒さでしたが、五色沼のトレッキングコースを歩き、猪苗代の自然に触れることができました。

「今日も先生がいてくれるね」

定例会でもいつもそんな気がして、自然と先生の話題が出ます。先生に教えていただきたいこと、相談したいことは増える一方ですが、先生が私たちに残してくれた言葉を思い返し手繰り寄せ、資料を読み返し紡ぎ合わせています。

猪苗代駅から望む磐梯山に「また来ます」とあいさつし帰京の途につきました。

 

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蓮始開

石川直子です。

ずいぶんとお休みをいたしました。

7月11日、私たちLFP研究会の顧問であり父である奥田啓介先生が癌のため逝去されました。79歳でした。

2月のLFP定例会が、先生の最後の講義となりました。会の後、モスクワから帰国したメンバーの復帰を祝い先生がお寿司を振舞って下さり、皆でよく食べ、よくしゃべり、よく笑って別れた次の日、突然体調に異変があり緊急入院されました。

すでに成す術がないほど癌は進行しており、あれよあれよという間に体が弱っていかれる先生でしたが、最期まで意識は冴えわたっておられたと、私は思っています。

この1年ほど、先生とよく『死生観』について話をしていました。引退してからの先生はさまざまな宗教の文献にあたられており、最終的に「死んだら無になる」という禅宗的な考えを固めておられたようでした。私は「死んだら意識は宇宙に還る」というような漠然とした考え、と云うより期待が強く、お互い相反する意見を面白おかしく闘わせたりしていました。

今、先生はどうなすっておられるでしょうか。思いがけず意識が残り驚いておられるのではないかと、密かに期待しているのですが。。。

先生は最後まで『生きる』とはどういうことか、私たちに教えてくださいました。いつかあの世で再会出来たら、今度は『死ぬ』とはどういうことか、また喧々諤々面白おかしく、先生と意見を闘わせることができるのではないかと楽しみにしています。

それまでは、先生の薫陶を受けたメンバーと共に、先生の教えをより深く理解できるよう勉強を続けてまいります。

七十二侯 蓮始開(はすはじめてひらく) 合掌

 

 

 

1月の定例会まとめ/ニュースの目(32)相反する2014年日本経済の見通し

石川直子です。

気がつけば、節分も過ぎておりますが、本年もしっかり勉強して参ります。

よろしくお願いいたします。

 

昨日は、毎月1回活動している稲城市のママグループ「笑ライフ」の勉強会でした。

2011年度から始めた『子育て世代のライフプラン勉強会』。1年目は『第一部 未来家計編』、2年目は『第二部 リスク・マネジメント・プラン編』、3年目の今年度は『第三部 生活資源増強プラン編』と、ゆったりしっかり進んでおります。

第三部6回目の昨日のテーマは「アセット・アロケーションの考え方」。パフォーマンスの8割、あるいは9割をも決定すると云われるほど、資産運用上では重要なアセット・アロケーションですが、理論通りに実行しようとすれば、数多くのデータと高度な数学的知識が必要なため、個人投資家にとってはとても実行不可能です。また、仮に理論通りに実行したとしても、必ずしも高いパフォーマンスが保証されるわけではありません。したがって、具体案としてはできるだけ理論を取り入れながら実行可能な方法を工夫するしかありません。

LFP研究会では、『ライフ・ファイナンシャル・プラン』に基づいて算出された『目標運用利回り』を設定することで、算出が困難な部分を省略し、アセット・アロケーションを決定する方法を提案しています。理論に比べると必ずしも『リスク』に十二分の配慮がなされているとは云えず、家計にとって絶対的な方法ではありません。『リスク』への配慮不足については続く『ポートフォリオの組成』でも工夫が必要となります。あくまでも参考の一つではありますが、『ライフ・ファイナンシャル・プラン』をベースに、できるだけ理論を外さないよう、加減乗除で計算できる工夫を施したものになっています。

 

                       

 

2014/1/18『ニュースの目(32)』-日本経済新聞12月7日~’14年1月17日 朝・夕刊より抜粋

相反する2014年日本経済の見通し

1)強気な見通し

 ●「アマテラス景気」の始まり(1/15大機小機)

 以下3つの局面変化に注目したい。

  ①女性と65歳以上の労働参加率が上昇している。

   雇用者総数増加率 12年度 0.2%  13年度見通し 0.9%

  ②アメリカ中心に世界経済の再生

   世界銀行の予測(1/14発表)の『実質GDP増加率』          

    全世界  13年度 2.4%   14年度 3.2%

    米国       1.8         2.8

    日本       1.0         1.4

    EU           マイナス              1.1

  ②日本は『デフレ脱却』へ

   家計と企業に蓄積された資金が動き出す

    『マネーストック(M3)』の平均残高は2013年で1,155兆円余で2.9%増加、

    1999年以来の高い伸び率

 ●経団連、6年ぶりベア容認(1/16)

2)弱気な見通し

 ●月刊『経済』2月号(新日本出版社)より

  ①「円安・株高の恩恵」には限界

    富裕層が潤い、大多数は恩恵が感じられない『二極化した消費』

  ②4割近い『非正規雇用者』には賃金上昇の恩恵はない

  ③『公共投資』や『輸出』に限界

    現在の『輸出増』は『円安』の効果で、輸出数量は伸びていない

  ④『住宅投資』や『設備投資』にも陰り

    好調なのは『非製造業』で、『製造業』、特に『中小企業』は

    景気回復の恩恵を受けていない

  <参考>勤労者世帯の家計-総務省統計局「家計調査」

  http://www.stat.go.jp/data/kakei/longtime/zuhyou/18-02-an.xls

トピックス

「時論」2014年、世界秩序の行方は 仏歴史人口学者エマニュエル・トッド氏(1/5)

 ①米国:生まれ変わる過程

 ②中国:1900年の欧州

     短期間で高齢化社会

 ③中東:家族、特に兄弟の結び付きを重視、国家の概念薄い

 ④欧州:「自由で平等」、現実的には困難

 ⑤日本:出生率の低下と高齢化をどう解決するか

「今を読み解く」-高度成長期からの半世紀- (1/5)

 ①日本が戦後なぜ高度成長をとげたのか

  • 権力の移転
  • 明確なビジョン
  • 覇権国家(米国)が健全で安定

 ②90年代以降、日本経済はなぜ停滞したのか

 ③日本の成長戦略はうまくいくのか

  • 利権者の交代により、新しい格差が生まれてくる
  • 個々で変化にうまく対応できるか

  ☛『環境の激変』の影響をただ受けているだけでは、我々の生活は楽しくならない。

   だから「ドリーム・シート」が必要。激しい変化の中で、わが家をどのように

   楽しく変化させていくのかを考えることが、家計にとって大事となる。

 

                                  以上